勝手にレビュー KATO 「津軽」(新規3車種)-4

室内です。

スロフ62「津軽」とスロ62単品の上回り、内側
スロフ62のボディー内側を比較。左:スロ62単品、右:スロフ62「津軽」。

スロフ62とスロ62の内側、車掌室付近
車掌室側端部を拡大。上:スロ62単品、下:スロフ62「津軽」。

スロフ62では天井の形がスロ62と若干異なるようです。
また、側面ガラスもテールライトユニット付近のみ部分的に造形が異なっています。

分解したスロフ62の上回りと下回り
スロフ62のボディーと下回りを外したところ。

前述のとおり、スロフ62の下回りは新規に作られた専用の部品になっています。
車掌室側にデッキ仕切扉が表現され、テールレンズが付いています。

スロフ62の下回りを分解
スロフ62の下回りを分解。

下回りはスハフ42と同様の構造になっており、別売りのテールライトユニット(スハフ42用 5134-1G)と集電シュー(Z06-1120)を組み込めばテールライトの点灯が可能です。

テールライトユニットなどを移植したスロフ62の床板
試しにテールライトユニットと集電シュー、スイッチを組み込んでみたところ。下は拡大画像です。

試しにマニ36に付いていたテールライトユニットと集電シュー、スイッチを組み込んでみたところ、基板と台車ビスがわずかに干渉するようでした。
スロフ62はマニ36などより若干台車中心間が短いためでしょうか。
基板の穴を少し削れば収まるようです。

テールライト点灯状態
テール点灯状態。

組み立てて点灯試験したところ、問題なく点灯しました。
スイッチもちゃんと機能するようです。

マニ36の上回りを分解
マニ36 2337「津軽」の上回りを外したところ。

イス板を分解
イス板を分解。

テール基板とシューを分解
テールライト基板と集電シューを外したところ。

マニ36の下回りも最近のスハフ42と基本的に同じ構造になっています。
床板は機器配置が異なる専用部品ですが、イス板には「5079」の刻印があり、「ニセコ」のマニ36と共通部品のようです。
こちらはテールライト基板・スイッチが標準装備です。

外したスイッチフタとスイッチ
スイッチ部分のフタを取り外し、スイッチを外した状態。

スイッチは床下のフタを外せば取り出せますが、フタはツメが固くて取り外しがしにくいです。むやみに外さない方が良いかも。
また、スイッチの色はクリーム色で「4810」と刻印されています。

オハ46とスハ43のボディー内側を比較
オハ46とスハ43のボディー内側を見る。左:スハ43、右:オハ46。

オハ46のボディーは天井もスハ43とは異なります。

屋根を外したところ
屋根を外したところ。左:スハ43、右:オハ46。

屋根パーツも取付ツメの形状がスハ43のものとは異なっています。

オハ46とスハ43のガラスを比較
オハ46と、スハ43(メイクアップパーツ)のガラスを比較。

ガラスもスハ43とは異なり、パーツ上端の高さと切り欠き位置が違っているようです。
なお、スハ43のメイクアップパーツとして発売されているガラスは、通常の木製窓枠のガラスと金型自体は共通です。

端部を比較
刻印を見る。左:スハ43メイクアップパーツ、右:オハ46「津軽」用。

端部に入った刻印も異なり、オハ46用は「5228-1」となっています。
いっぽうスハ43用は、標準の木製窓枠/メイクアップパーツのアルミサッシ、どちらも「5133-2」と刻印されています。

サッシを比較
アルミサッシを比較。上:スハ43メイクアップパーツ、下:オハ46「津軽」用。

アルミサッシの表現もオハ46は細くなっているように見えます。
セットに3両入るオハ46が全てアルミサッシ仕様なのはこのせいかもしれません。

オハ46「津軽」
オハ46「津軽」
オハ47+メイクアップパーツ
オハ47+メイクアップパーツ

組み込み状態を比較してみると、やはりオハ46のサッシはわずかに細い感じです。

ところで、オハ46は通常の木製窓枠車も存在しましたので、ガラスをスハ43と交換すれば再現出来るかと思い、試しにはめ込んでみました。
すると・・・

ガラスを交換したところ
オハ46とスハ43で窓ガラスを入れ替えてみたところ。

オハ46のボディーにスハ43のガラスは入りませんでした(左)。ガラス上端が天井に干渉しています。
また逆に、スハ43のボディーにオハ46のガラスは入りました(右)。ただし屋根のツメが干渉します。(画像は屋根を外した状態です)
いずれも窓側の凸と窓穴の位置は一致していますので、ガラス上端の干渉部分を削れば交換は可能と思われます。

台車のカプラーについて。

BタイプカプラーとAタイプの高さを比較
カプラーの高さ比較。左:JPBタイプ(オハ46 TR47)、右:Aタイプ(スハ43)。

セットの中間部で標準装備されているKATOカプラーNJPBは、通常のアーノルドタイプ用カプラーポケット+カプラーN(Aタイプ)より若干高さが高いようです。ジャンパ線無しのBタイプも同様。
今回のスロフ62とマニ36で妻面下の切り欠きが大きくなったのは、このBNカプラーとの干渉を防ぐのが目的かもしれません。

なお、台車枠自体の造形は既発売の他形式と同じなので、紹介は省略します。

いかがでしたか?
導入、そして加工を検討されている方、少しはお役に立ちましたでしょうか。
昨今はかなりマニアックな形式も相次いで製品化されていますが、管理人はスロネ30改造のマニ36にはとにかく驚きました。こんなマイナーな荷物車まで完成品で出るなんて・・・。

ちょっと前まで予想出来なかった現在の完成品事情ですが、その反面、もう少し実物の写真を良く見て慎重に設計していただきたいと感じる場面も増えてきました。そんなに急がなくても良いので、じっくり時間を掛けて作った良質な製品を世に出して欲しいと思います。

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