クロスポイント スユニ50キットを組む

13.塗装後の小加工・組み立て

塗装が済んだので、いよいよ組み立てに入ります。


テールレンズを取り付け。
まずテールレンズを取り付けます。
透明ゴム系を少量付け、裏から差し込んで接着。固着後、裏面をニッパーとナイフでツライチにしておきます。


貫通扉のガラスを付けたところ。現物合わせで切り出したt0.2PET板です。
続いて貫通扉窓にガラスをはめ込みます。
こちらの接着には水で薄めた木工用ボンドを使用。はみ出しはお湯を付けた綿棒で落としました。


室内仕切の扉にもガラスをはめ込み。
室内仕切の扉にはガラスを入れます。
主にGMの保護棒付ガラスを用いました。


Hゴムも入れる。
出来たら一旦外し、面相筆でHゴムを描き込みます。
GM【35】ダークグレーを用いガラス側に表現、両引き戸の合わせ目にも差しました。
また接着にはうすめ液(クレオスMr.うすめ液)を流してみました。一応固着するようですが、柔軟性には欠けるようです。室内なので出来る工法でしょう。


カプラーはかもめナックルを小加工。
カプラーはKATOのかもめナックル(Z05-1376)にゼムクリップの解放ピンを植えたものを用います。
カプラー押さえは上面をヤスリでギリギリまで削って薄くしておきます(矢印)。これはこの部分が干渉して勾配の上り口で脱線するのを防ぐためです。
このヤスリ加工は、不要な台車に仮にはめ込んで行っています。


台車枠に組み込んでから塗装。
出来たら台車に取り付けたのち、ピンにプライマー→黒と塗装しておきます。
カプラー本体もサッと塗り、ツヤを抑えました。
ついでに台車集電板にも黒を差しておきます。


屋根の遮光作業のようす。
ここで一旦組み立てて試験点灯してみたところ、屋根がうっすら光漏れしていました。
そこで対策として天井の穴に黒を塗っておきました。穴にも楊枝の先を切ったものでくるりと差しています。


イス板も削り調整。
それからイス板の端が少しきつかったので、いったんヤスリ掛けしてから黒をサッと塗り直しておきました。
一応この作例では多少余裕を取っていたのですけれど・・・。


室内灯の通電板も塗装しておく。
また、室内灯の通電シューにも白緑を塗っておきました。



ベンチレーターを接着。
屋根にはベンチレーターを接着しておきます。
向きに注意しつつ、足にゴム系を付けて差し込んでいきました。


ユニット化したジャンパ栓も接着。
床板の端には、別に塗装したジャンパ栓をゴム系で接着します。
一部干渉したので、適宜削りつつ付けました。



室内パーツも組み立て。これは区分棚です。
室内パーツを組み立てていきます。
区分棚には作業台を接着。この接着はタミヤの緑キャップを用いています。


車掌室の机も接着。
車掌室の仕切には机も接着。
この机、マニ50では白でしたが、このスユニ50では壁と同色のようです。


洗面台も組み立て。
洗面台は器を白、台をステンレス(クレオス【SM04】スーパーステンレス)、その下をベージュ(クレオス【C45】セールカラー)に塗り分けて接着しました。


イス板に順に接着中。
出来たらイス板に透明ゴム系接着剤で組み付けていきます。
最初に、床面を塗り分けた荷物室前後の仕切から付け、その他も順に付けていきました。


車掌室。
出来上がった車掌室部分。
マニ50より広いです。


中央の区分室と洗面所など。
こちらはトイレ・洗面所、郵便区分室です。
洗面台の前には鏡も付けておきました。


区分室のようす。
区分室を上から。
丸イスはφ2.5程度のランナーの輪切りです。
ちなみに実物ではL字の脚が付いていて、回転・収納が出来るようです。


それぞれ組み立てを終えた、上回りと下回り。
ボディーも各パーツを組み立てたら、最後に上下を組み合わせて完成となります。

14.完成

完成後の姿をご紹介します。


斜め上より。手前:2036番、奥:2033番。
まずは斜め上から。
キットが2両セットだったため、ここでは2両同時に組み立てました。


スユニ50 2036(仙コリ)。
室内灯とテールライトは点灯式で、テールは両側とも点灯、消灯スイッチ付きです。
こちらは軽くウェザリングを施しました。


スユニ50 2033(仙コリ)。
いっぽうこちらは一切ウェザリングしていません。
形態・構造的には2両とも同一の仕様にしています。
実物はいずれも郡山に所属し、磐越西線の普通列車に付いて活躍しました。
新津−上沼垂間で新潟方面からの荷物列車に繋がる運用もあったようです。


車掌室側の車端部。
カプラーは台車マウントですが、ステップやジャンパ栓なども付けたため、床下もディテールは十分と思います。


荷物室側の車端部。
貫通扉の窓からは、室内に付けたデッキ仕切も見えます。


TOMIXのマニ50(旧・左)と比較。
先に加工したTOMIXのマニ50(左)と比較。
極力こちらと揃うように加工しましたが、元から違っていた車幅は直しませんでした。
やや雰囲気が異なるのがわかると思います。(スユニは幅が広い)


連結状態。左:車掌室、右:郵便室側。
台車位置を少し内側にずらしたのですが、連結面間隔は若干広めになってしまったようです。
もう0.5mm詰めても良かったかも。


マニ50(右)と比較。
こちらはマニ50(右)との連結状態。
車高はこちらに揃えました。
デッキ下のステップを省略したマニ50より細密感が出たようです。


屋根のウェザリングを比較。
左2両がマニ50、右2両がスユニ50です。
このスユニではマニより控えめにしましたが、晩年の実車は一緒に編成を組んでいた旧形の座席車と同様、盛大に汚れていたものもあったようです。


横から。
真横から見ると、床下機器を浮かせて付けた効果が出ているようです。
ただ、ちょっとやり過ぎのような気もします。完成品とバランスが取りづらくなりますし、作り易さを取ってもう少し簡略化した方が良いかもしれません。


床下を比較。
上から、ペアーハンズ組立、今回のスユニ、TOMIXマニ50(旧製品)です。
今回資料に恵まれたため以前より作り込むことが出来ました。(資料を提供していただいた、急行越前の鉄の話の急行越前さんに感謝。)
それからブレーキシリンダーとテコを除き、基本的にマニ50と同じ機器が付いているのがおわかり頂けると思います。


暗くして通電したところ。
照明の点灯状態は画像の通り。
光源側が少し過剰に見えますが、実際はそれほど違和感は感じません。


郵袋室付近を拡大。
窓ガラスには少し歪みがあるうえ、ほとんどに太めの保護棒が付いているため、室内はそれほど良く見えません。


こちらは車掌室側。
車掌室は保護棒が無いためそれなりに見えます。
車掌氏を乗せたら面白いかも。


郵袋室(右)と、区分室(右)。
区分室は・・・
言うだけ野暮な感じですね。
見たくなったらボディーを外してじっくり鑑賞することにします(笑)。

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