マイクロエース EF80 (中・上級者向け)

腰の低い?EF80。 プラ製初の製品化でファン(一部の熱狂的常磐ファン?)を驚かせた、マイクロエースのEF80。発売と同時に飛びついた方も多かったのではないでしょうか。

かく言う私もその一人で、購入後、はやる気持ちを落ち着かせながら(←大げさ?)ケースから取り出し、K社のEF81と並べてみました。ところが、「あれっ、高いな・・・」。そう、手に取った時から薄々感付いてはいたのですが、このEF80、かなり‘腰’が高いのです。

ファンの方ならご承知のことと思いますが、EF80はボディーのスソが長く、下端がとても低いのが特徴です。マイクロエースのEF80は、その‘低い腰’が再現出来ていませんでした。

K社のEF81と比較。 そうなれば、何とかしてこの高すぎる‘腰’を下げられないものか、と考えるのがモデラー心理というもの。車両を手にとって、ああでもない、こうでもない、としばらく考えてみました。その結果、なんとか解決策を思い付くことが出来たので、加工に踏み切ることにしました。

※今回の加工例では「1次形」を用いていますが、同時発売された「2次形」でも同様な工作が可能であると思われます。(手元に2次形が無いので保証は出来ませんけれど。(^^ゞ )

(余談ですが、EF80が「東北のカマ」かどうか、についてひとこと。活躍のメインは上野口だったような気もしますが、福島県内の内郷機関区にも所属していたようなので、一応“OK”ということにしました・・・(^_^; )

加工例

0.工作の概要

まず、おおまかな改造方針を説明します。

ダイキャストブロック上部を削り、ボディーをより深く落とし込むことで、車高を下げます。
もちろん、それに付随する工作として、スカートまわりなども適宜調整します。

加工の済んだ下まわり 具体的には、ダイキャストブロックの両肩部分を斜めに削り落として車高を下げます。

下がった分だけスカートも下げる訳ですが、そのまま下げると一体成形のスノープロウがレールに接触してしまうので、一旦切り離し、接続足の部分を切り詰めて再接着します。
同時にカプラーも、位置を上にずらす等の加工が必要です。

それからヘッドライトユニットまわりも、当たる部分を削ったりしますが、場合によってはライト基板上の素子を付け直す必要があるかもしれません。

これらの加工には、試行錯誤や現物合わせの調整などが要求されます。そのため、冒頭部分でも記したとおり、このような経験を有する「中・上級者」の方のみ、工作に取り組むようにして下さい。

御自身が「中・上級者」に該当しているかどうか、今ひとつ自信が持てない方も、取り敢えずこのページを最後まで読んでみてください。よくお読みになった上で「これなら出来そうだな」と感じられたのなら、思いきってチャレンジしてみるのも良いのではないでしょうか。(^^)
(もちろん、工作は各々“自己責任”で行って下さいね。(^^;) )

1.使用したパーツ・素材

※上記のパーツ・素材は作例の車両で使用したものです。工作の状況によっては(他のカプラーを付ける場合など)、上記と異なる場合もあります。

2.工作の流れ

つづいて、工作の流れを説明します。

 (1)車体を分解する
 (2)ダイキャストブロックを削る
 (3)ライトユニットまわりを加工する(作例では、基板をKATO製のものと交換しました)
 (4)スカートまわりを加工する
 (5)ボディーのツメを修正する
 (6)台車側枠上部の、ボディーが当たる部分を切り詰める
 (7)おまけ 床下機器を固定する

おおまかに記すと以上のようになります。
詳しい説明については、次の「3.工作の詳細」のページをご覧下さい。

3.工作の詳細

おわりに

工作を終え、プロポーションの良くなったEF80。牽かせてみたい車両はいろいろあると思いますが、やはり皆さんがまず第一に思い浮かべるのは、「ゆうづる」の20系客車ではないでしょうか。(ヘッドマークも付属してますし。)
さあ、さっそくK社のカッコ良い20系客車を牽かせて、思う存分その編成美を堪能して下さい。(^^)

ちなみに、‘ヒネクレ者’の管理人が最初に牽かせた車両は、ドン行用の旧型客車でした。
(やっぱり、EF80といえば「上野口の客車ドン行」ですよね? わかる人にはわかる・・・かなぁ?(^^ゞ)

20系「ゆうづる」を牽引する、EF80。 客車ドン行の先頭に立つ、EF80。

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