TOMIX EF71(新)にマグネマティックカプラーを付ける

マグネマティックカプラー化したEF71 素晴らしいディテールと、スムーズな動力装置を兼ね備えて帰ってきたTOMIXのEF71。
飾っておくだけではもったいないので、そのスローの利く走りで自動解放や入換えを含んだ運転を楽しんでみたいですね。
でも、「Mカプラー」を付けるのは、最近多いディテール派の皆さんには不満に感じられるかもしれません。

そこで、自動解放・遅延解放機能とリアルな形態を併せ持った、マイクロトレインズの「マグネマティックカプラー」の登場となる訳です。
ところがこのカプラー、純正オプションではないので、そのままでは取付け出来ません・・・

スカート・カプラー部分 昔から、‘ケーディー派’(笑)の皆さんは、TOMIXの機関車にも加工して取付けておられるようです。
が! 実際、どのようにして取付けるのか、その手順が詳しく説明された記事は、残念ながらあまり見掛けません。

「それなら、私が書いてしまおう!」
ということで、私の加工例を紹介してみることにしました。
以下に、取付けの詳しい手順を記します。
※今回の工作では、車体側は無加工で取付けできました!(失敗しても、元に戻せます(笑) )

加工例

0.必要なパーツ・素材

1.基本構造

EF71カプラー部基本構造 カプラー周辺部の基本構造は、←左の図のようになっています。
元々Mカプラーや、TNカプラーの入るスペースに、マグネマティックカプラーのNo.2001・シャンク長タイプを収めます。
ところが、このスペースは、マグネマティックカプラーには広すぎて、そのままでは位置を固定できません。
そこで、カプラーの周りに出来てしまう“すき間”を、プラ材で埋めてしまおうというわけです。

カプラーアダプター組み立て図 右の図→をご覧下さい。すき間を埋めるプラ材は、2ピースになっています。
下が「ベース」、上が「押さえ」になっていて、間にマグネマティックカプラーを挟んで固定する構造です。
ポイントは、カプラー根元部分の「穴」に、ベースに植え込んだ心棒を通すところです。
さらに、このベースには、下側にも別の心棒(ピン)があり、この心棒がスカートパーツにある「穴」に収まって、ベース自体が後方にずれるのを防いでいます。


スノープロウ・カプラー組立状態

裏から見たところ。

同じく上から。

カプラー・カプラーアダプターを
スノープロウから取り外したところ。

同じくうしろから。

各パーツを分解したところ。
左下:「ベース」、右下:「押さえ」です。

カプラーアダプター設計図 ←各パーツ(「ベース」・「押さえ」)の設計図です。クリックすると拡大します。

2.工作の流れ

全体の流れを箇条書きで説明します。

※あらかじめ、マグネマティックカプラーを組み立てておく。

(1)−a,b,c (1)「ベース」を作る
  a.「ベース」の土台を作る
  b.土台に心棒を植える
  c.左右につい立てを立てる

(2)−a,b (2)「押さえ」を作る
  a.部材を接着して外周を整える
  b.「ベース」の心棒が通る孔を開ける
  c.一旦各パーツ(「ベース」・カプラー・スノープロウ・スカート)
    と仮組みしてみて、厚みを微調整する

(3) (3)「ベース」底面にピンを植える

(4)仕上げる
  a.「ベース」・「押さえ」の外から見える部分を黒く塗る
  b.組み立てて完成

以上のようになります。
ご理解いただけましたでしょうか。

工作に慣れた方なら、ここまでの説明で、実際の製作に取り掛かることが出来ると思います。
「もっと詳しい説明が必要だ」と思われた方は、次の「3.工作の詳細」へ読み進んで下さい。

3.工作の詳細

追記.ナンバープレートの加工について

おわりに

最後に、工作後の使用感をひとこと。

今回の工作は、EF71本体には無加工で行ったため、カプラー取り付け高さが若干(約 0.3mm )低めになってしまったようです。 (純正オプションであるKATOの機関車でも時々起こりますが(^^;))
このため、カプラーの鉄ピンがアンカプラーに擦れました(苦笑)。

仕方なく、鉄ピンを少し上に押し込み気味にセットし直しました。
これで、使用上特に問題は起こらないようです。

ちなみに、カプラー高さ自体を上げるには、スカートの凹み上部を少し削ることになります。もちろん、「ベース」・「押さえ」パーツの厚さも要変更です。

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