クロスポイント スユニ50キットを組む

6.室内灯の製作

室内灯を作ります。
このスユニ50は屋根が低い上に天井板があるため、通常の室内灯では横から見えてしまうので、2mm厚のアクリル板を用いて自作することにします。
LEDや回路も自作の基板にチップ部品を組み合わせて作ります。


t0.3の両面生基板から切り出した基板と、電子パーツ。
用いるパーツは主にご覧の8点。白色LED・ダイオード・コンデンサー・CRD(定電流ダイオード)と基板です。
コンパクトに収めるため、CRD以外はチップ部品を用意しました。
基板はt0.3両面生基板から、Pカッターでパターンを掘ったのちカッターで13.5x6mmに切り出したものを使用。
他にt0.1燐青銅板の通電シューとビスを使います。


ハンダ付け後。
基板に各パーツをご覧のようにハンダ付けします。
回路はダイオード4個によるブリッジの先にCRDとLEDを直列に繋いだ、よく見られるものです。加えて常点灯対応のコンデンサーも付けてあります。(下に回路図あり)


裏面の様子。
裏面にはCRDが付きます。
なおこの基板は両面に銅箔がありますが、この回路なら片面でOKです。
こちらの面では、線を通す穴の周りをショートしないようにドリルでザグってあります。


通電シューを付けた後。固定用のビス穴も開けてある。
そしてt0.1燐青銅板の通電シューを取り付けます。
この際は、どちらも予備ハンダを施しています。


室内灯回路図。
 白色LED:日亜化学 NSCW008AT(30mA 600mcd・サイドビュー)
 CRD(定電流ダイオード):石塚電子 E-153(15mA)→のちにE-103(10mA)に換装
 ダイオード:ローム RB751S-40(30V30mA)←非常に小さい(1.6x0.8mm)ため経験者向き。
 コンデンサー:ムラタ 1μF25V


天井に取り付けた状態。通電シューは妻面裏にぴったり添わせる。
取り付けは車端の天井部分とし、M1.0ビスで止めるようにします。


上面のようす。
天井にはCRDを逃がす穴を現物合わせで開けておきました。

次に導光板を作ります。


導光板を切り出してはめ込んだ状態。
t2透明アクリル板をPカッターで14mm幅に切り出し、片端を耐水ペーパーとコンパウンドで磨いてから、反対端を現物合わせでカット。天井裏にピッタリ収まるよう調整します。


拡大。窓を目安に溝の位置を印す。
出来たら仮にはめ込み、これから掘る光拡散用の溝の位置を印します。
作例ではだいたい窓の位置に合わせました。


角ヤスリで溝を掘っているところ。
そして角ヤスリで溝を掘っていきます。
作例では光源の反対側から光源側へ、だんだん浅くなるよう順に掘っていきました。
なお、このアクリル板は保護紙が剥がれやすかったので、一旦剥がしてしまってからセロハンテープを貼っています。


溝を掘り終えた状態。
出来たら保護を剥がして削り粉を払います。


先の部分を拡大。
溝の掘り具合は画像の通り。
溝の深さはグラフにして一直線ではなく、放物線のようにすると上手く光が拡散出来るようです。

最後に、導光板を天井に固定する仕掛けを作ります。


導光板に取り付けツメを付けているところ。
まず導光板に透明プラ片(t0.5)を付けます。
接着には弾性接着剤(セメダイン スーパーX)を使用してみました。


側面ガラスにも付ける。
側面ガラスの対応する位置にも取り付け。
こちらの接着は普通のプラ用で、ボディー・導光板と組んで現物合わせで付けています。
これで工作は完了、取り付け方法は以下の通りです。


固定方法、スライド前。
ボディーにガラスをはめ込んだら、導光板を光源側にずらした状態ではめ込みます。
そのままスライドさせると・・・


スライド後。ツメ同士がかみ合う。
先程付けたツメ同士がかみ合って固定されるというわけです。


さらに基板を止めたところ。
そして室内灯基板をビス止めすれば、取り付け完了。
実際にはこの画像のように、導光板と天井の間にアルミ箔を挟んで取り付けます。


別角度から。
導光板を固定すると同時に、窓ガラスをボディーに押しつけています。


レール上で通電テスト中。
通電テストの様子。
光源側がやや明る過ぎたかもしれません。
そもそも光源が明る過ぎる印象です。CRDは10mAで良かったようです。→完成後に換装しました。

7.室内装置の製作

イス板に付ける室内装置の工作です。
全てプラ材で作ります。


t0.3プラ板から仕切を作っているところ。
まずは各仕切から。
t0.3板を主に用いて扉と一体で作り、壁部分は同じt0.3板を貼り重ねて表現します。
郵便室側のデッキ仕切はマニ50同様なぜか両開きになっています。


出来上がった仕切。
そして壁部分も付けた状態。
基本的な寸法は実車の形式図から決めていますが、左右はガラスの分・下は集電装置の分・上は導光板の分だけ短くして、左右15mm、高さ8.8mm以内で作っています。(画像右の両引き戸のみ9.8mm高、導光板の外側に来るため)
ちなみに片引き戸の幅は4.5mm、両引き戸は8mm幅です。


区分棚や机、イスなども作ったところ。
そのほか、郵便区分室の区分棚(板状に簡略化)や押印台、車掌室のイス、トイレ仕切なども作ります。


イス板に並べてみたところ。
さらに区分室の丸イスなども作って、両面テープで仮に並べてみたところ。


同じく。左下:郵便区分室、右上:車掌室。
画像では左から郵袋室、区分室、トイレ/洗面所、荷物室、車掌室となります。
・・・通常はこんなに凝らなくても良いと思います(苦笑)。

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