クロスポイント スユニ50キットを組む

9.ジャンパ栓の製作

作例ではジャンパ栓は複製品を付けることにします。
型取りにはヒノデワシの「おゆまる」、注型にはタミヤの「光硬化パテ」を用いる、簡易技法です。


型取りに使った「おゆまる」と、原型、複製品。
まず鍋の湯で熱して柔らかくなった「おゆまる」を、原型となるKATOのEF64 1000用パーツに押しつけ、型を取ります。
その型に、「光硬化パテ」を楊枝の先でていねいに流し込んでから、蛍光灯の直下(5cm)に3〜5分ほど置いて硬化させ、取り出せば複製完了です。


原型と成型品を拡大。矢印部分は成型不良。
注型の際、流し込みが不十分だと一部が欠けた不良品(矢印)が出来てしまいます。
これを防ぐには、流したパテをよくつついてやると良いようです。作業は少し暗くして行いました。

出来た複製品はパテなので少し脆いのが難点ですが、瞬間接着剤などで普通に接着も出来ますし、塗装も良く食い付くので下塗りも不要です。
(わざわざ複製したのは、元のパーツが難接着・塗装材料で出来ているためでした)


複製した栓をプラ材にまとめてユニット化。
複製した栓は裏側をナイフで薄く削ってから、補強を兼ねたt0.5プラ板に瞬間で接着して、別に作った「ベース」への接着シロを作ります。
そして両者を接着してユニット化しておきました。
画像中央の栓は電暖ジャンパ栓です(GMマニ44キットより)。無ければED75など、電機のスカートなどから型取りする手もあります。


取り付け状態を下から。凹凸は平らに削っておく。
床板への取り付けは、塗装後にゴム系接着剤で行うこととしました。
破損時の交換を考慮したわけです。(→完成後1年経過しても破損はありません。追加したステップに守られている?)
床板側は凸部を削って平らにしておきます。


前、下方から見たところ。
前方より。
細かい部分までしっかり複製出来ているようです。


やや上から。
別角度から。
サイズは若干大きめのようですが、許せる範囲だと思います。

続けて向かって左に付く、ケーブル付きの栓を作ります。


真鍮線で作ったケーブルをプラ板の足に固定しているところ。
ケーブルはφ0.35とφ0.3真鍮線を用い、足部分をt0.5プラ板で作って一端を通し、もう一端(栓)は丸く削ったプラ材を通してカットしたうえでイモ付けしました。
文章を読むより画像を見た方が早いと思います。


他の栓も先ほどと同様に作る。
その他の栓も右側と同様に作っておきます。


ベース部分に付ける前と後。
それからベース部分にまとめます。
最後にケーブル付きの栓の上にフタ(同じく複製品より)を付けたら完成です。
上の画像より栓の色が薄くなっていますが、これは光硬化パテの特性のようです。


車体への取り付け状態。
車体に付けてみたところ。
実物では元ダメ管や解放テコなども付いていますが、ここまで付ければ十分のように思います。


横から見たところ。
ケーブルは破損を恐れてつい短くなってしまいがちなので、意識的にやや長めに作ってみました。結果的にはちょうど良くなったようです。


下から。
ベース部分は適宜プラ材で補強し、カプラーポケットが当たらないよう、現物合わせで干渉部分を切り欠いておきました。

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