GM スハ32系 台車中心間短縮・端梁加工

4.〜5.

4.ジャンパ栓等のディテーリング

編成端部に出る部分にはジャンパ栓や解放テコなどを付けてディテールアップします。


φ0.3真鍮線のケーブルと、ランナー引伸し線で作った栓。
電暖ジャンパ栓は、ケーブルをφ0.3真鍮線、栓をランナー引伸し線から作ります。


床板に取り付けているところ。
上端を床板端部に開けたφ0.3孔へ差し込んで接着、他端は穴を開け栓を通して余分をカットした後、後端をヤスリで削り、t0.5プラ板で端梁裏面と接続します。これが「受け」になります。


解放テコ製作中。
解放テコはt0.2真鍮板とφ0.25線で製作。
受けは帯板を曲げ、折り曲げ線付近にφ0.3孔を開けてからその付近だけ残して削って作ります。
この加工は5〜6個繋がった状態で行いました。
そこへL字に曲げた真鍮線をハンダ付けしてテコとします。


端梁に付ける各パーツ。
他にジャンパ栓(TAVASA PN-489 電車用ジャンパー栓をt0.5プラ板に付けたもの)と、反対側の電暖ジャンパ栓(プラ材より)を作ります。


端梁に接着後。
そしてそれらを端梁裏に瞬間接着剤で固定します。
解放テコは取り付け部の裏面にプラ材を追加して補強、他も適宜隙間をプラ片で埋めて補強しておきました。

ここで作ったのは、いわゆる「ジャンパ栓仕様」です。
近代化改造車を始め、後年一部のローカル用客車もこのジャンパ栓に改造されましたが、32・35・61系の大部分は「つなぎ箱」を付けていました。


それぞれジャンパ栓とつなぎ箱を表現した端梁まわり。
ジャンパ栓仕様のスハフ32と、つなぎ箱を表現したマニ36の端梁部分。
つなぎ箱はプラ片(大は0.8mm角、小は0.5mm角程度)をイモ付けして表現しています。


ボディーと合わせた状態。
ボディーを被せるとこのようになります。

出来たら金属部分にプライマーを差し、つや消し黒を吹き付けておきました。

5.組立

加工が済んだら組み立てです。


上:イス板を付ける前、下:組み上がった下回りとボディー。
いずれもスハフ32、左が車掌室側です。
スハフ32では床上に通電板・基板・スイッチを付け、自作のイス板を両面テープで貼り付けます。


車掌室側端部付近を拡大。
車掌室側端部には、テールライトへのシューが付きます。
テールライトのLEDはプラ板で囲って遮光し妻板裏に接着してあり、LEDの足には通電板を付け、これがデッキ仕切裏で接触するようになっています。


トイレ側。
いっぽうトイレ側は室内灯用のシューが付きます。
これだと前後を間違えるとテールのLEDが壊れてしまうのですが・・・。組立時は確認を怠らないようにしています。(^^;)


組み立て前のマニ36の下回り。
マニ36はテール基板にTOMIXの電球をLED+CRDに改造したものを用いた他は、上のスハフ32とほぼ同様です。
イス板にはイスではなく「荷物」(GMパーツ)が載っている点が異なります(笑)。
またこちらのテールカバーはボディー裏に付けるようにしています。


これらを組み立てれば完成です。


上:スハフ32、下:マニ36。
各車とも台車位置がしっくり来るようになりました。

紹介した加工点の他に、マニ36のみ試験的に床板のボルスターを削って車高を下げてみましたが、これがなかなか大変でした。台車枠が床板に擦る寸前まで削ってようやくKATOのマニ60と合うようになりましたが、運転時に少し支障が出そうな感じです。
床板自体を潜り込ませるなど、もうひと工夫必要ではないかと思いました。
ちなみにマニ36の台車はKATOの旧オハ47用。他はGMのTR23をワサフ8000の要領で集電化加工したものです。


スハフ32の妻面。
端梁とジャンパ栓等のディテールが付き、以前よりずっとリアルになりました。


マニ36の妻面。
こちらでは一部ステップ(上部4つ)を追加しました。
ご存じのようにマニ36はバリエーション豊富な形式で、このステップの数や位置、テールライトの位置にも様々な種類があるようです。
模型として目立つこのあたりにこだわってみるのも面白いと思います。

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