KATO オハネフ12にテールライトスイッチを付ける

オハネフ12・床下のスイッチ オハネフ12は、10系寝台車では最後まで残った形式で、晩年は各地の夜行急行・普通列車に使われました。
NゲージではKATOの10系シリーズ最初の一員で、そのリアルなプロポーションから、導入され楽しんでおられるファンの方も多いと思います。

ところでこのオハネフ12、実物では編成中間に入ることも多かったようで、模型でも中間連結時にテールライトを消灯したいところなのですが、近年の同社製品と異なり、テールライトのON-OFFスイッチは付いていません。

スイッチ部分
ON/OFF! スイッチ付近を拡大。触れると・・・
そこで作者は、プラシートを用いた自作のスイッチを組み込んでみました。取り付けは意外に簡単でしたので、同じような思いをされている方へ向けて、以下に作り方をご紹介いたします。

ちなみに、作例の工作時間は正味2時間くらい、接着剤の硬化時間を含めても1日あれば十分終わると思います。

加工例

0.工作の概要

床板上側には、台車からの電気を伝える床上集電板が2枚と、それに接触する通電板が付いたテールライトユニット、そしてウェイトがあります。
今回作るスイッチは、その床上集電板とテールライトユニット通電板の接する部分に、非導電性の薄いプラシート(t0.3)を入り込むようにスライドさせることで、テールライトをOFFにする構造です。

分解状態 テールライトスイッチは全体をプラ材で作り、床板集電板とウェイトの間に収めます。

スイッチ本体は細い棒状で、一端に電気回路を切る「絶縁板」、中間付近に「ツマミ」、反対端にバランスを取る為の「スペーサー」が付く構成です。このうち「ツマミ」は床板に開けたスリットを通し、床板下側から全体をスライド操作出来るようにします。

そのほか付帯的工作として、テールライトユニット通電板・イス板などの小加工をします。

1.必要なパーツ・素材

2.工作の手順

工作の手順を箇条書きにすると、以下のようになります。

スイッチセット状態 (1) スライドスイッチの本体を作る
(2) スライドスイッチのスペーサーを作る
(3) スライドスイッチのツマミ部分を作る
(4) 床板にスリット(長孔)を開ける
(5) スライドスイッチのツマミを本体に接着する
(6) 床板の集電板止めピンを移設する
(7) イス板裏側の集電板押さえを削る
(8) スライドスイッチの絶縁板を作る
(9) テールライトユニット通電板の曲がり具合を調整し、絶縁用紙シールを貼る
(10)仕上げる

詳しい説明については、次の「3.工作の詳細」をご覧下さい。

3.工作の詳細

おわりに

テールライトの消灯スイッチは、現在の製品では当たり前の機能になりつつありますが、こと客車に関しては、まだまだ非装備の製品も多いようです。中には未だに点灯すらしないものもありますし。(^^;)

加工例ではKATOのオハネフ12を題材にしていますが、このスライドスイッチは、同様の車体構造を持つ同社他製品(新室内灯対応車)にも応用可能かと思います。
腕に覚えのある方は、この工作例を適宜アレンジし、他車への取り付けに挑戦してみるのも良いかも知れません。(^^)

追記
他形式への取り付け例を、以下にいくつかご紹介しておきます。

補.他形式への取り付け
(1)KATO ナハフ11
(2)KATO オハフ13
(3)KATO スハフ12

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