7.テールライトユニットの製作
テールライトユニットはコンパクトに収めるため、市販の電子パーツを用いて自作します。
基板は、薄めの1.2mm厚で一部パターンが繋がっている、サンハヤト ICB-86G から切り出して使用。
素子は、光源に赤LED・電流制限に定電流ダイオード(CRD・石塚電子 F-562・5.6mA)を用いるほか、逆電流保護にショットキーダイオード(東芝 1SS357)、さらに常点灯対応のためコンデンサー(ムラタ 1μF 2.0x1.25mm)を追加します。
加工中の基板。
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手順は以下の通りです。
1.基板を切り出して、
2.素子が入る穴を開け、一部パターンをカットします。
3.素子をハンダ付けして、
4.細い銅線で回路を繋げます。
赤LED。
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光源となるLEDは表面実装用の赤LED(シャープ LT1D73A)を用います。
画像のようにかなり小さくて、足が2本ずつ出ている変わったタイプです。
無ければ普通のチップLEDで代用出来るでしょう。
LEDの土台になる、金属の角線。他のLEDの足です。
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土台となる材料には他のLEDの足を用い、画像のように端を折り曲げておきます。
ちなみに中央部を少し曲げてあるのは、LEDの間隔をあとで微調整出来るようにするためと、もう一つ理由があるのですが、それについては後ほど説明します。
LEDと土台を仮止めしたところ。 なお、画像では右のLEDが上下反対になっていますので注意。 |
それとLEDをハンダ付けします。
このときは画像のように、板の上に両面テープを貼って仮止めして行いました。
ハンダは電子工作用のヤニ入り糸ハンダ(0.8mm)を用い、ハンダゴテは20W、コテ先は鉛筆型の耐蝕タイプ(いわゆる普通の電子工作用)を使いました。
導線をハンダ付けしているところ。
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つづいてLEDの他端に導線(先をコの字に曲げたφ0.25真鍮線)をハンダ付けします。
画像のように、ピンセットで掴んだ状態でピンセットの持ち手部分を目玉クリップで挟み、手放しで保持出来るようにして行いました。
(「逆作用ピンセット」があれば、それを使うと良いと思います。)
導線を曲げる前後の状態。
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ハンダ付け出来たら、導線部分を画像のように曲げます。
この時はハンダ部分に無理な力を掛けないように注意しました。
これを、先に作った基板に取り付けます。
基板にハンダ付けしたところ。
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導線部分を床板と合わせつつ現物合わせで曲げてから、ショート防止のためビニール線(画像右)の被覆を被せ、基板にハンダ付けしました。
付けたら被覆を基板側にずらしておきます(矢印)。
完成したテールライトユニット。
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最後に反対側へ通電シュー(t0.1燐青銅板より)をハンダ付けし、ビス穴を整えたら完成です。
点灯試験のようす。
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出来たら点灯試験をしておきました。
画像では黄色っぽく写っていますが、実際は赤色です。
CRD:石塚電子 F-562(面実装タイプ・5.6mA)
赤LED:シャープ LT1D73A
ダイオード:東芝 1ss357(ショットキーバリア)
コンデンサー:ムラタ 1μF(チップ積層セラミック・2x1.25mm) |
テールライトの回路図です。
1μFのコンデンサーは常点灯対応用のもので、チラツキ防止効果は期待していません。
(チラツキ防止には100μF以上必要でしょう。ただしこのスペースに入れるには工夫が要ると思います。)
スイッチはプラ製スライド式にします(後述)。
このユニットを床板へビス止め出来るようにします。
基板をビス止めした床板(上)。
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LEDが床板の端より若干後退した状態になるようにビス止め用の孔を開け、ビス穴を作って基板を固定するようにしました。
ビスはM1.4・2mmの皿ビスを用い、基板の穴は上面をドリルでさらってビスの頭がツライチになるようにしてあります。
また、床上には通電板の台を1x2真鍮角材で作って付けておきました。補強と補重を兼ねたものです。
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