11.室内灯の加工
室内灯はTOMIXの電球タイプ(0752)を加工して用います。
分解した室内灯ユニット。
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まず上面の焼き止め部分を削って基板を外します。
通電バネは使いません。
これをLEDに改造します。
導光板の凹み位置を基板に罫書いたところ。
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この室内灯の導光板は常点灯タイプと共通になっているため、素子を収める凹みが付いていますので、ここへ整流と電流制限の回路を収めるようにします。
(常点灯システムが出来る前の古い製品にはこの凹みがありません。それを改造するのはかなり難しいです。)
この凹みの位置を基板に罫書きます。
パターンをカットした基板(左)と、用いた工具(右)。
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つづいて画像左のようにパターンカットします。
この際に用いた工具は、画像右のPカッターの刃先を平らに削ったもの。ちなみにカット幅は0.5mm以上にし、“ハンダブリッジ”を予防しています。
(一度CRDの下で繋がってしまい、右往左往した経験があります(^^;))
CRDの取り付け孔を開けたところ。
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それから画像の位置にφ0.6の孔を開け、CRD(E-153)の足を曲げて孔に入るようにします。
まだハンダ付けはしません。
チップ部品ハンダ付けの手順。右下は各素子の向き。
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ハンダ付けはチップ素子から行います。
ダイオード、コンデンサーと画像の順で付けていき、最後にCRDを付けています。
この際、はみ出して邪魔になるハンダはハンダ吸い取り線で除去しながら行いました。
また各部品の向きは画像右下の通りです。
導光板を被せてみたところ。
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その後、導光板を合わせてみます。
CRDが少し干渉したので、導光板をノミでわずかに削って対処しました。
残る中央部の電球を、LEDに付け替えます。
電球を除去しているところ。
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ハンダ部分にハンダ吸い取り線を当ててコテで暖め、ハンダを除去しました。
除去が不十分だとパターンが剥がれてしまうことがあるので注意します。
光源に用いるLED。
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LEDは白色の砲弾型・広角タイプを付けることにしました。あるなら電球色のチップタイプの方が適していると思います。
この足を画像のように曲げ、干渉する“つば”の一部をヤスリで削ります。
基板にハンダ付けしたところ。右はLEDの向き。
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そのあとハンダ付け。
このときはなるべく先端が空くようにLEDを後退させ、光がうまく拡散するようにしました。
ここまで済んだら、基板の端に通電板を付けます。
t0.1燐青銅板から作った、室内灯の通電板。
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材料はt0.1燐青銅板を3mm幅に切ったもので、画像のように一部ヤスリで切り欠いてから、平ペンチで曲げておきました。
基板の端にハンダ付けした状態。
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これを基板の端にハンダ付け。
位置は当然ながら整流用の素子を付けた側になります。
LED部分にはひと工夫。
LEDの色が白色なので、電球色に見せるためにオレンジのフィルターを掛けてやります。
レジ袋から切り出したオレンジのフィルター。
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導光板やLEDの先をクリヤーオレンジに塗る手もありますが、ここではたまたま入手したレジ袋のオレンジ色の印刷部分から切り出して用いることにしました。
取り付けたところ。
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それをLEDの周囲にぐるっと2周まわしました。
2周にしたのは1周では色が薄かったためです。
アルミ箔でLED部分をくるんだところ。
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その後、LED部分をアルミ箔でくるみます。
端に両面テープを貼って基板裏面で止めましたが、この際はLEDの足部分に触れないように気を付けました。
細い線で縛って固定したところ(矢印)。
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最後に基板と導光板を固定します。
穴の無い側は孔を開けたのち、両端を細いステンレス針金で縛っておきました。
通電中。 |
光り具合はご覧の通りです。
なお、上はオレンジのフィルターを省略し、蛍光灯タイプとしてTOMIX車に付けているものです。
LED:3φ白色砲弾型・広角タイプ
CRD:石塚電子 E-153(15mA)
コンデンサー※:ムラタ 1μF(チップ積層セラミック・2x1.25mm)
ダイオード:東芝 1ss357(ショットキーバリア)
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室内灯の回路図です。
※コンデンサーは常点灯用で、停車中からフル点灯で楽しめます。
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